測定器の管理台帳(校正の期限と遡りの記録・Excel)
測定器の校正の周期と期限を1台1行で管理し、校正切れや校正結果の外れが見つかったときの遡りの記録まで書ける Excel の台帳です。次の期限の30日前から色が付きます。無料で配っています。客先が様式を指定しているときは、そちらに従ってください。
形式:Excel(.xlsx)・約23KB・シート3枚・マクロなし。「台帳」と「記入例」は A4 横で、横幅が1枚に収まる印刷設定です。「使い方」は A4 縦1枚です。
目安:台帳 記録を足しながら、続けて使います。
シートの中身
| シート | 中身 |
|---|---|
| 台帳 | 1行に測定器を1台書く台帳です(100台分)。前回の校正日と周期(月)から、次の期限と期限までの日数が自動で入り、期限が近い欄と過ぎた欄に色が付きます。見出しの行で、校正の区分や使用停止の印ごとに絞り込めます。 |
| 記入例 | 架空の工場の測定器7台を書き込んであります。期限が近い物、期限を過ぎて使用を止めた物、校正で外れた物、期限を過ぎたのに使用停止の印がない物、廃止した物が入っています。番号・数値・日付は説明のための例です。 |
| 使い方 | 列の書き方、色の意味、遡りの記録の書き方、印刷の範囲をまとめています。 |
台帳の列
「台帳」の列は、次の6つのまとまりに分けています。
- 測定器:管理番号、名称・型式、測る範囲と最小目盛、使う工程・場所。
- 校正の決まり:校正の区分(社外・社内・法定の定期検査)、周期(月)、周期を決めた根拠。
- 校正の結果:前回の校正日、結果(合格・調整・外れ)、許容差(±)、器差(調整前)、校正した所と証明書の番号。
- 自動で入る欄:次の期限(前回の校正日に周期の月数を足した日)と、期限までの日数(あと何日か、何日過ぎたか)。
- 使用停止:使用停止の印(停止中・廃止)。
- 外れ・切れのときの遡りの記録:遡った期間(から・まで)、対象ロット・工程、影響の判断、客先連絡(有・無・検討中)。
結果の選び方は、合格が「許容差の内側で、調整なし」、調整が「許容差の内側だが、調整した」、外れが「校正を受けた時点(調整の前)で許容差を超えていた」です。外れの行は、調整の前の値を器差の欄に書きます。
色の意味
- 次の期限と期限までの欄が濃い黄色:期限を過ぎた。
- 次の期限と期限までの欄が薄い黄色:30日以内に期限が来る。
- 使用停止の印の欄が濃い黄色:期限を過ぎたのに、印が空欄になっている。
- 結果の欄、または許容差と器差の欄が濃い黄色:結果が「外れ」、または調整前の器差が許容差を超えている。
- 遡りの記録の欄が薄い黄色:結果が「外れ」か期限切れで、影響の判断がまだ空欄になっている。
- 灰色の字:使用停止の印が「廃止」の行。色は付かず、期限の計算もしません。
色は、ファイルを開いた日の日付で判定します。日がたつと変わります。
使い方
- 手元の測定器を1台ずつ「台帳」に書きます。管理番号は、測定器に貼る札と同じ番号にします。
- 校正の区分、周期(月)、周期を決めた根拠、前回の校正日を入れます。周期の決め方は、下の関連するガイドにあります。
- ファイルを開いたら、色の付いた行を見て、期限の近い物から校正を手配します。
- 校正を受けたら、結果、許容差、器差(調整前)、校正した所と証明書の番号を書き、前回の校正日を新しい日付に書き換えます。
- 校正切れや外れが見つかったら、使用を止めて使用停止の印を「停止中」にします。前回の校正日を書き換える前に、その日付を「遡った期間 から」に写します。前回の合格の校正日が、遡りの始点です。
- 遡りの記録に、期間、対象ロット・工程、影響の判断、客先連絡の有無を書きます。判断を書くと、遡りの欄の色が消えます。
管理の考え方
校正の周期は、計量法で決まる一部のはかりを除いて、測定器を使う側が決めます。最初の周期はリスクで決め、校正の結果を見て延ばしたり縮めたりします。「周期を決めた根拠」の欄は、見直すときの手がかりです。一言で残しておくと、担当が替わっても同じ判断になります。
遡る範囲は、前回の合格の校正日から、使用・測定の記録が残っている範囲です。測定器ごとの使用記録(誰がどの工程で使ったか)を残しておくと、洗い出せる範囲が広がります。遡りの手順と、器差から影響を判断する考え方は、測定器の校正:周期の決め方と、校正切れ・外れが見つかったときの遡り方に書いています。
この台帳は、測定器1台につき最新の1行を持つ作りです。校正のたびに前回の校正日を書き換えるので、過去の校正の結果は、校正証明書で残します。
出典
- ILAC-G24:2022 / OIML D 10:2022「Guidelines for the determination of recalibration intervals of measuring equipment」:最初の周期をリスクで決めること(5.1)、周期の見直しの方法(6)
- JEMIC(日本電気計器検定所)技術コラム「校正の有効期限(校正周期)について」(2025年12月):校正証明書に法的な有効期限は無いこと、周期の目安
- 計量法の第19条・第21条と計量法施行令の第10条・第11条:取引や証明に使う特定計量器の定期検査
- 確認日:2026年10月12日
関連するガイド
- 測定器の校正:周期の決め方と、校正切れ・外れが見つかったときの遡り方=周期の決め方と、校正切れ・外れが見つかったときの遡り方(現場で試した人「現タメ」)
- 測定の繰り返し性(簡易 GR&R)=同じ物を繰り返し測った値の揺れを確かめる道具
- 測定の不確かさの見積もり(バジェット表)=繰り返し測定のばらつきに、校正証明書や最小表示などの成分を合わせて、測定の不確かさを見積もる道具
- 道具の一覧=管理図、工程能力指数、測定の繰り返し性などの計算の道具と様式
この台帳は、社内で書き換えて使ってかまいません。列の名前や並びは、職場の決まりに合わせて直してください。周期と遡る範囲は、客先の指定と社内の決まりで確かめてください。