現場で試した人– Author –
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現場改善
工具の摩耗を測る担当を、検査から製造へ渡した3か月
透明なチャック袋に、エンドミルが1本入っていた。袋には製造の記録用紙の切れ端が輪ゴムで留めてあって、鉛筆で「摩耗0.12」と書いてある。交換の線は0.2mmなので、まだ使えるという記録だ。 -
品質管理・品質保証
初物確認の項目を1つ足したあと、確認台の所要時間がどう動いたか測った話
ラインの横のホワイトボードに貼った生産計画の表で、段取り替えの枠が3つとも、30分から35分に書き換えられていた。赤いペンの手書きで、元の数字には横線が1本ずつ引いてある。 -
現場改善
3Dプリンタで作った検査治具を現場に2週間置いて、合否判定に使うと決めるまで
生産技術の担当者が、白い樹脂の板を私の机に置いた。手のひらより少し大きい長方形で、4本のピンが立っている。角は丸く、表面には積層の細い縞が見える。 -
品質管理・品質保証
記録の正本を電子に寄せた半年、紙に戻した書式3つと戻さなかった4つ
「Excelにするのは、検査記録だけですか」 3月2日の朝、後輩がそう聞いてきた。検査記録の正本を紙からExcel台帳に決めた話は前に書いたが、その決着がついたあと、後輩は検査室の棚を見ながら続けた。 -
ITツール・AI活用
Excelの検査データから関数を捨てて、ピボットだけにした2か月
共有フォルダの「検査集計_2026.xlsx」は、アイコンの横に18MBと出る。ダブルクリックしてから最初のシートが表示されるまで40秒。下のタブは14枚あって、右端のほうは画面に収まらず、矢印で送らないと見えない。 -
品質管理・品質保証
ISOの審査前に、書類を揃えるのをやめてみた話
会議室の長机の端に、去年の審査用ファイルが6冊、背表紙をこちらに向けて積んである。黒い2穴のファイルで、背には「2025年 維持審査 1/6」から「6/6」まで、後輩の字でラベルが貼ってある。5月の中旬、そのファイルを棚から出してきたのは私で、今年もこれを作るつもりだった。 -
現場改善
作業標準書の写真を撮り直すために、ラインを3回止めた65分
作業標準書の3ページ目には、緑色の治具が写っている。握りの部分に白いテープが巻いてあって、テープには手書きで「2」と書いてある。うちの現場に緑色の治具は、もう1つもない。 -
品質管理・品質保証
外注先との月1の品質会議、議事録を先に送る形に落ち着くまでの8回
1月の会議で決めたはずの、寸法の記録を毎ロット添える件が、2月の会議では「そんな話は聞いていません」になっていた。先方の製造課長は本気で覚えていない顔をしていて、私の手元の議事録には確かに書いてある。 -
学び・キャリア
新人の検査教育を不良サンプル20個から始めた年、判定テストで減ったものと減らなかったもの
今年の新人が、白いトレーの部品を1個つまみ上げて、蛍光灯に向けてゆっくり回した。3回ほど回してから、右側の箱に置く。不合格の箱だ。 -
品質管理・品質保証
「分析データを出せ」と言われた日、手元にあったのは配合計算だけだった
「分析データを出せと言われました」 営業の担当者が、受話器を置いたあとに私の席まで来て、そう言った。6月2日の火曜、昼休みが終わったころだった。