M17応急処置後の生産再開判断(誰の確認で流してよいか)
目的/考え方
応急処置をしただけでは「原因が消えた」わけではない。誰が・何を確認したら生産を再開してよいか、判断基準と承認者を先に決めておく。現場の判断だけで「とりあえず流す」を防ぐ。
- 応急処置(設備調整・作業条件の変更・選別強化等)の内容と、対象ロット範囲を記録する重点
- 再開の判定基準(初品確認・規定数の連続良品確認・特性値の再測定 等)を事前に決めておく重点
- 再開の承認者(班長・上長・品証等、異常の重大度に応じて変える)を明確にする重点
- 承認者の確認なしに現場判断だけで生産を再開しない重点
- 再開後も一定期間(初期流動)は監視を強め、異常がないか追跡する
- 再発した場合は直ちに再度停止し、応急処置の見直し・原因究明(B3)に進める
応急処置で流し続けている状態が長引いたときの畳み方
応急処置(選別強化・条件変更等)で当座をしのいだあと、恒久対策が出ないまま「とりあえず」の状態が数週間、数か月と続いてしまうことがある。長引くこと自体が悪いのではなく、「いつまで応急処置のままにするか」を決めずに流し続けることが問題になる。
- 応急処置を始めた時点で「何日後に見直すか」をあらかじめ決めておく(B3の是正報告の期限と連動させる)重点
- 見直し日が来ても恒久対策が出ない場合、理由を3系統で切り分ける(①原因が特定できていない ②対策案はあるが投資・人員の承認が下りない ③対策の効果検証に時間がかかる)重点
- ①(原因未特定)の場合は、原因究明の手詰まりをB3のルートで上位へ報告し、応急処置の継続可否を判断してもらう
- ②(承認待ち)の場合は、承認までの暫定運用条件を明文化し、いつまでその条件で続けるかの上限を設ける重点
- ③(検証中)の場合は、検証の完了予定日を明確にし、延長する場合は理由とセットで再承認を得る
- 暫定を止める(恒久対策に切り替える、または応急処置のまま続けることを正式に認める)判断者を、開始時点で決めておく重点
- 暫定運用が3回以上見直し延長になった場合は、応急処置そのものの妥当性をM2の停止判断まで立ち戻って再検討する
「いつまで」を決めずに始めた応急処置は、現場にとって既定路線になりやすい。開始時点で見直し日を切ることが、長期化を防ぐ最初の一手になる。
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