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F ケーススタディ(判断の追体験)/F10 サプライヤーの是正回答を鵜呑みにして不良が再発した場面
📖 F・ケーススタディ(判断の追体験)種類:事例

F10サプライヤーの是正回答を鵜呑みにして不良が再発した場面

状況:あるサプライヤーから納入された部材で不良が発生し、8D形式の是正処置報告書を受け取った。報告書には原因と対策が一通り記載され、書式も整っていたため、担当者は内容を詳しく検証せずに受理してクローズとした。その後は特に問題なく納入が続いていたが、数か月後に同じ工程・同じ不具合モードの不良が再び発生した。

判断ポイント:①是正回答を受理する際、書式が整っているかどうかを見るだけでは足りない。対策の中身が具体的で実効性があるかを、どこで区別して確認するか。②再発が起きた後、前回のクローズ判断のどこに問題があったのかを振り返る。個々の案件対応の失敗としてではなく、仕組みの問題として捉えられるか。

とった行動:再発を機に、前回の是正回答を改めて読み直した。P18の判断基準(真因分析・恒久対策・水平展開が具体的に書かれているか)に照らすと、対策欄には「作業者へ注意喚起」としか書かれておらず、本来は差し戻すべき内容だったことが分かった。B22の型に沿い、横展開の確認方法自体が甘かった可能性も含めて、受理時のチェック手順を見直した。あわせてB10の効果検証の考え方に基づき、是正回答受理後も一定期間のデータで効果を確認してからクローズする運用に改めた。

結果:受理時のチェック手順を見直したことで、以降の是正回答では差し戻しの件数が増えた。サプライヤー側からは当初、確認項目が増えて手間が増えたという反応もあった。しかし、再発防止性の低い回答をその場で通さなくなったことで、同様の再発は以降確認されていない。一方、差し戻しの基準を厳しくした分、再提出までのやり取りに時間がかかる案件も出てきており、期限管理の運用は別途調整が必要になった。

学び:是正回答は書式が整っていることと中身が伴っていることは別物であり、受理の可否は中身(真因分析・恒久対策・水平展開の具体性)で判断する必要がある。クローズ後に効果を確認しないまま案件を終わらせると、対策が効いていなかったことに気づく機会そのものを失う。再発が起きたときは担当者個人の見落としとして片付けず、受理・クローズの手順自体を見直す機会として扱うと、同じ型の再発を防ぎやすい。

※本事例は架空の場面を一般化したものであり、特定の組織・案件を示すものではありません。

最終更新日:2026-09-24