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D 予防・維持・システム/D16 品質記録の電子化後の「正本」の決め方と運用
🛡️ D・予防・維持・システム種類:予防

D16品質記録の電子化後の「正本」の決め方と運用

目的/考え方

紙から電子への切替は、切り替えた瞬間に紙が消えるわけではなく、しばらくは紙と電子が併存する。この期間に「どちらが正本か」を決めておかないと、監査で食い違いが出たり、二重管理がいつまでも終わらなくなる。

  • 切替を始める前に「正本は電子」か「正本は紙」かを1つに決め、文書で明示する重点
  • 併存期間の長さ(いつまでに紙を止めるか)をあらかじめ決めておく重点
  • 監査・顧客提出で「どちらを出すか」を統一し、担当者によって答えが変わらないようにする重点
  • 電子化した記録の版数・改訂履歴・アクセス権限をD5の文書管理ルールに沿って整理する
  • 併存期間中に紙と電子の内容が食い違った場合の扱い(正本側を優先し、差分を記録に残す)を決めておく重点
  • 併存期間が終わったら、紙側の保管・廃棄の判断をD5の保管期間ルールに沿って行う

紙→電子移行時に起こりやすいつまずき(TS27参照)

  • 移行直後に記録の入力漏れ・二重入力が発生しやすい
  • 「どちらにも書いていない」状態が併存期間中に起こりやすい

監査で「誰でも書き換えられる」と指摘されたときの手当て

指摘を受けたら、まず現状の編集権限者を洗い出すことから始める。設計の議論はそのあとでよい。

  • 電子記録システムの編集権限を持つアカウントを全て洗い出し、業務上必要な人と初期設定のまま広く権限が残っている人を分ける重点
  • システムに編集履歴(誰が・いつ・何を変更したか)を残す監査証跡機能があるかを確認する重点
  • 監査証跡が残る記録は、編集権限を絞らなくても「誰が書き換えたか」を追跡できる範囲として区別する
  • 監査証跡が無く、かつ重要度の高い記録(顧客提出物・出荷判定に直結するもの)は、当面だけ紙の併用に戻すかを判断する重点
  • 紙に戻す判断は対象を絞り込み、恒久対応ではなく権限設計が整うまでの当座の策であることを明記する
  • 費用をかけずにできる策として、フォルダ・ファイル単位の閲覧/編集権限設定、共有先の絞り込み、上書き前の複製保存を先に試す重点
  • 恒久対応(権限管理システムの導入等)が必要かどうかは、当座の策を1〜2か月試したうえで判断する
最終更新日:2026-09-24