TS33非含有の実測分析を求められたときの備え方
症状
特定物質の非含有証明を、これまで配合計算(原材料の配合比率からの理論計算)だけを根拠に回答してきたが、顧客から実測分析(第三者機関での測定)の結果提出を求められた。配合計算では検出限界以下の混入や、工程由来の汚染までは説明できず、実測との差異が出るおそれがある。
まず確認(初動)
- 求められている実測分析の対象品番・対象物質・提出期限を確認する重点
- これまでの回答が配合計算のみを根拠としていたか、過去の実測データが一部でも存在するかを確認する重点
- 顧客が実測を求める理由(定期的な要求か、個別の懸念があっての要求か)を確認する
(a) 対象品番の棚卸しの順序
- まず該当物質を使う可能性がある原材料・工程を洗い出す(配合計算の対象になっている原材料から着手)重点
- 次に、配合計算の対象外だった副資材(離型剤・接着剤・洗浄剤等)を洗い出す(見落とされやすいため)重点
- 出荷実績・在庫のある品番を優先し、対象品番の一覧を作る
(b) 全数試験に走らず一次スクリーニング→絞り込みの二段構え
- いきなり全品番を精密分析にかけるのではなく、簡易的な一次スクリーニングで疑わしい品番を絞り込む重点
- 一次スクリーニングで検出(または疑い)が出た品番のみ、精密な実測分析に進める
- 二段構えにすることで、費用と期間を絞りながら網羅性を確保する
(c) 配合計算しか根拠がない品番の洗い出し方
- 品番ごとに「実測データあり/配合計算のみ/未確認」の3区分で台帳を作る重点
- 「配合計算のみ」の品番から優先して、(b)のスクリーニング対象に入れる
- 配合計算の前提(原材料の成分情報)自体が古い・未更新でないかもあわせて確認する
(d) 同一ラインの他薬剤による交差汚染を疑う観点
- 配合計算は自社が意図して投入した原材料しか説明できない。同一設備・同一ラインで扱う他の薬剤・洗浄剤からの持ち込みは計算に含まれないことを認識する重点
- 洗浄・切替手順が不十分な場合、前ロット・他製品由来の微量混入があり得る観点で疑ってみる
- 疑いがある場合は、ライン洗浄後のブランクサンプルを分析するなど、混入経路を切り分ける
(e) 顧客照会への回答テンプレの持ち方
- 「配合計算では非検出の設計だが、実測は未実施」と「実測で非検出を確認済み」を明確に区別して回答するテンプレを用意する重点
- 実測未実施の品番については、対応予定(スクリーニング→精密分析の計画)を添えて回答する
- 一度実測した品番の結果は、次回照会に使い回せる形で記録・管理する
他の症状
TS検針・金属検出の異常(検出漏れ・過検出)と管理TS法改正・規制物質の新規指定への対応漏れTS記録・帳票の電子化移行に伴う記録不備TS見える化・IoTを入れたのに改善が回らないTS原材料の切替・グレード変更に伴う品質変動TS取引先の統合・買収・事業売却で品質保証の前提が変わったTS含有物質証明(MD/SDoC)の提出要求への対応TS要求された試験が自社でも外注でも実施できないときの対応TS顧客先で保管中に品質が変わったと言われたときの切り分けTS出荷検査合格でも客先で不適合と言われたときの突き合わせTS客先で開梱時に汚れ・キズを指摘されたときの切り分けTS受け取ったデータの真正性に疑いが生じたときの確かめ方TS出荷後に規格の読み違いが判明したときTS同じ品番で拠点によって判定が分かれたときの収め方TS客先で他社品と取り違えられたまま不良申告が来たときの切り分け