D15品質マニュアル・規定文書の改訂運用
目的/考え方
品質マニュアル・規定文書は一度作って終わりではなく、現場の実態や規格改訂に合わせて改訂し続ける必要がある。改訂の起点を見逃さない仕組みと、改訂したのに現場の運用が変わらない問題への手当てをセットで持つ。
- 改訂の起点(規格改訂・監査指摘・4M変更・ヒヤリハット・現場からの改善提案)を定期的に拾い上げる窓口を決める重点
- 改訂案は関係部門でレビューし、現場実務との整合を確認してから審議する重点
- 改訂後は周知(配布・説明会)と教育(A16の年間教育計画への組み込み)をセットで行う重点
- D5(文書・記録管理)の版数管理ルールに沿って旧版を回収し、正本を一本化する重点
- 改訂から一定期間後、現場が実際に新版どおり運用しているかを確認する(改訂=運用開始ではないことを前提にする)重点
- 「改訂したのに現場が変わらない」ケースでは、周知不足か・理解不足か・現場が実行困難と感じているかを切り分けて手当てする
- 現場が実行困難と感じている場合は、規定側の見直しも選択肢に入れる(現場だけに合わせさせない)
文書と現場が乖離していると分かったときの畳み方
規定文書を作った時点では現場と一致していても、時間の経過とともに現場の運用が変わり、乖離に気づかないまま放置されることがある。乖離が判明した時点でどう手当てするかを型として持つ。
- 乖離に気づいたら、まず「現場の運用のほうが理にかなっているか」「文書どおりに戻すべきか」を、安全・品質への影響を軸に判断する重点
- 現場の運用を追認する場合は、改訂手続き(本項冒頭のレビュー・審議)を経てから文書を直す。運用が先行し、文書が後追いで承認する状態を常態化させない重点
- 改訂の審議に時間がかかる場合は、審議完了までの「暫定運用」を文書上に明記する(いつまでの暫定か・誰が容認したかを残す)重点
- 改訂が必要と分かってから実際に改訂されるまでの滞留状況を一覧化し、放置期間が長い案件から優先して片付ける
- 検討の結果「改訂しない」と決めた場合も、その判断・理由・決定者を記録に残す(乖離を把握したまま放置した記録にしない)重点