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D 予防・維持・システム/D4 化学物質管理・法規対応
🛡️ D・予防・維持・システム種類:予防

D4化学物質管理・法規対応

目的

適用法規と顧客要求を「聞かれる前に」満たし、法改正・材料変更があっても答えられる状態を保つ。

化学物質ウォッチの型:①ウォッチ(更新確認)→②該非判定→③社内展開(変更管理・サプライヤー再調査)→④記録(該当なしも記録)
化学物質ウォッチの型:①ウォッチ(更新確認)→②該非判定→③社内展開(変更管理・サプライヤー再調査)→④記録(該当なしも記録)
  • 適用される法規制を把握(RoHS・REACH・各国規制)重点
  • 国内法(化審法・化管法(PRTR)・安衛法(SDS・リスクアセスメント))の該当も併せて確認重点
  • 顧客ごとの要求基準を把握
  • 成分情報の収集(SDS・IMDS・chemSHERPA)
  • 含有調査・非含有保証書の管理重点
  • 材料・工程変更時に再調査(変更管理と連動)重点
  • 法改正・規制追加のウォッチ(更新の「型」を決めて定期実行)重点
  • 記録・トレーサビリティ(判定の根拠と実施日を残す)重点

ウォッチの型(担当・頻度を決めて回す)

  • REACH SVHC候補リストは年2回程度(おおむね1月・6月頃)更新される。更新の都度、自社の使用材料・購入品に該当がないか棚卸しする ★
  • 国内の規制物質追加(化審法の第一種特定化学物質の指定、安衛法のSDS交付・リスクアセスメント対象物質の拡大など)は施行日が先に公表される
  • 施行日から逆算して、SDS更新・該非判定・サプライヤーへの再調査依頼の期日を引く ★
  • ウォッチ結果は「該当なし」も記録する。次に聞かれたときに、いつ・誰が・どの版で確認したかを即答できるのが目的
  • 安衛法のリスクアセスメント対象物質は段階的に拡大が続いており、拡大のたびに「これまで対象外だった事業場が新たに対象になる」ことが起きる。
  • 拡大の公表を見たら、対象物質数の増減そのものではなく次の3点を確認する。〈自社の取扱物質に該当が増えたか〉〈化学物質管理者の選任が要る状態になったか〉〈濃度基準値に基づく測定義務の対象工程があるか〉
  • 施行日から逆算して洗い出しと測定体制の手配を前倒しする ★
  • 社内での確認頻度は、ウォッチ対象の更新周期より間隔を空けない。保存年限は、顧客契約・法令・社内規定のうち最も長いものに合わせる。回付先は、判定結果を使う部署(購買・製造・営業・貿易管理)を部署名で決めておく

仕向地ごとの規制の重ね掛け

  • 国際的な共通ルール(広域の枠組み規制)だけを確認して満足しない。仕向地ごとの国内ルールが上乗せ・先行適用されることがあり、共通ルールでは止まらず仕向地側で先に引っかかる重点
  • 出荷先の仕向地リストと、出荷する品目を突き合わせ、どの仕向地にどの品目を出しているかを一覧化する重点
  • 仕向地ごとに確認すべき規制の系統が複数になる場合、どの系統をどの担当が確認するかを先に分担する重点
  • 各系統の確認頻度・再確認の期限をあらかじめ決めておき、担当者任せの「気づいたら確認」にしない重点
  • 海外案件の窓口(S13)と連携し、新規の仕向地・新規の顧客が増えるタイミングで確認範囲を見直す
  • 確認した結果(該当なしも含む)を仕向地別に記録し、次回確認時にすぐ参照できるようにする

よくあるつまずき

  • SDSを入手して満足し、含有判定・顧客回答まで結び付いていない
  • 材料は同じでも副資材(離型剤・接着剤・インク・梱包材)が調査対象から漏れる ★
  • 法改正時に「新規購入品」だけ見て、既存の継続購入品を見直していない

PFAS要求への備えの型

  • 「PFAS(有機フッ素化合物)」は単一の物質名ではなく、定義に幅がある総称。
  • 顧客・規制のどちらから聞かれているのか、どの定義(広い定義か、対象物質を絞った定義か)で聞かれているのかを最初に確認する重点
  • 情報伝達型(成分情報の申告・SDS更新で足りる)か、使用制限・禁止型(代替への切替が必要)かで社内の動き方が変わる
  • 型の見分け方はTS26の「規制の型を見分ける」考え方をそのまま使う重点
  • 非含有証明には限界がある。分析で「全てのPFAS」を網羅的に検出することは現実的に難しく重点
  • 対象物質を絞った分析結果とサプライヤー申告(chemSHERPA等)を役割分担させて根拠を組み立てる重点
  • 代替材料の検討は、入手可否だけでなく品質妥当性の確認(工程条件・性能同等性の確認)までを日程に含める
  • 切替の進め方はTS29(原材料切替・グレード変更)の型と連携する重点
  • 問い合わせが来てから動くのではなく、事前にできることをやっておく
  • 対象になりそうな調達品(コーティング・撥水撥油加工・フッ素樹脂系副資材等)の棚卸しと、聞かれたときにすぐ出せる回答テンプレの用意重点

該非判定の型(値ではなく決め方)

社内の値を書き込むだけで終わらせず、次に同じ判定をする人が迷わないよう「決め方」を先に本文へ残す。

  • 該非判定の基準(どの物質を・どの根拠で・どの部署が判定するか)を最終的に決める役割を明確にする重点
  • 判定に使う記録様式には、少なくとも「対象物質」「判定日」「判定根拠(分析結果/サプライヤー申告のどちらか)」「判定者」の4列を必ず持たせる重点
  • 判定の根拠は、結論だけでなく参照した資料(分析成績書・SDS・chemSHERPAの版)が後から追えるところまで残す重点
  • 判定を更新する引き金(法改正の施行・サプライヤーの成分変更通知・材料切替)をあらかじめ列挙しておき、引き金が引かれたら再判定する
  • 社内固有の基準値・様式番号・記録の保存場所は手順の本文に書き込まず、別の台帳に値だけを置いて参照させる(値が変わっても本文を直さずに済む)
  • 該非判定に迷ったときは、輸出管理の担当部署(貿易管理担当)に照会する重点
  • 判定の裏付けは、メーカーが発行する非該当証明書・参考値または該非判定書を一次資料とし、必要な場合は含有率計算で補強する重点

時間軸に遡る要求(三階建てで整理する)

  • 化学物質規制の要求は「含有するな(禁止)」「宣言しろ(申告・情報伝達)」「届け出ろ(登録・許可)」の三階建てで整理すると、いま自分がどの段階の対応をしているか混乱しにくい重点
  • 同じ物質でも、上記のどの階に該当するかによって求められる証跡(分析結果か・申告書か・届出書類か)が変わる重点
  • 規制の中には、施行後に取得した材料だけでなく、それ以前から使っている材料にも遡って確認を求めるものがある。遡及の有無を最初に確認する重点
  • 遡及がある場合、「いつから使っている材料か」を答えられない限り対応の起点が決まらない。ここが最大のつまずき所
  • 読者の動作:使用材料・薬剤の管理台帳に「使用開始年」列と「仕向地」列を追加する。この2列があれば、遡及要求が来たときに対象を即座に絞り込める重点
最終更新日:2026-09-24