T28根拠の記録が残っていない社内基準に出会ったときの扱い
目的/考え方
「前任者がそう決めた」としか説明できない管理値・判定条件に出会うことがある。根拠が分からないまま運用を続けるのはリスクだが、確認もせず作り直すと、実は理由があった基準を壊してしまう恐れもある。据え置く・作り直す・暫定にするの判断を、根拠不明であることを記録に残したうえで進める。
- 根拠の記録(決定理由・決定者・決定日)が本当に残っていないかを、関連文書・過去の変更履歴まで確認する重点
- その基準が現在どこで使われているか(工程・製品・顧客)を洗い出し、影響範囲を把握する重点
- 基準を変えた場合の影響(品質・顧客合意・法規)が大きいと分かれば、根拠不明のままでも当面は据え置く判断をする重点
- 影響が小さく、現状の技術水準で作り直せると判断できる場合は、新たな根拠を付けて作り直す重点
- 据え置く・作り直すのどちらも判断できない場合は、暫定運用とし、暫定であることと再検討の時期を記録に残す重点
- 判断した内容(据え置く/作り直す/暫定にする、およびその理由)をD5の手順に沿って残す
- T21・T19で扱う規格・仕様変更の運用と齟齬が出ないよう、変更時は関連ページの記載も合わせて確認する
同じ読者向けの他トピック
T1新製品・量産立ち上げ(APQP/PPAP 的)T24M変更管理(人・機械・材料・方法)T3工程・検査基準の制定/改訂T4設備の導入・改善T5工程能力・初期流動・データ活用T6化学物質・環境法規の設計織り込みT7不具合の再発防止と設計・標準へのフィードバックT8治具・型・設備の維持管理T9設備保全とデータ活用(予知保全の入口)T10検査の自動化・AI外観検査導入の進め方T11工程FMEA(PFMEA)の作成と活用T12統計的工程管理(SPC)・管理図の導入と工程能力の見える化T13トレーサビリティ設計(ロット管理・識別の作り込み)T14測定システム解析(MSA/Gage R&R)の実施と判断T15品質業務のノーコード自動化の進め方T16生成AIを品質業務で安全に使うT17試作品の品質評価依頼の出し方T18工程データの品証への共有ルールT19顧客規格から社内管理値への落とし込み方T20工程条件変更の社内実験計画の立て方T21検査基準書の作り方T22検査データの統計処理でやりがちな誤り5類型T23図面・仕様書に書ききれない「暗黙の要求」の拾い方T24過去トラブルの再発防止策が現場で守られているかの確認T25試験・測定を外注するときの相手の見方T26生成AIが出した不良原因の答えの扱い方T27試験・検査の結果が規格ぎりぎりのときの扱いT29測定方法を変えるときの同等性の示し方T30顧客へ検査の生データ(測定の生値)を求められたときの扱いT31自作治具・簡易測定器を検査に使うときの確認T32抜取検査の水準を顧客と決め直すときの進め方T33測定値の丸め方・有効数字で社内と顧客の解釈が割れたときの揃え方T34社内の検査データを外部に出す前の匿名化・加工の線引き